「イチャリバチョーデー」は最高の贈り物

　 沖縄には沖縄のポリシーを表現する言葉がたくさんあります。「イチャリバチョーデー」はその一つ。直訳すると「出会えばみんな兄弟」という意味だそうです。沖縄の人々は琉球王国のもっと昔から船に乗ってアジア各地を訪れました。そして三線(サンシン)の陽気なメロディーを言葉にして友好を深めてきました。その結果、中継貿易が発達し琉球王国も栄えました。

　1500年代の琉球王国には軍隊がありませんでした。それは、「軍があるから争いが起こる」という考えに基づき、国王の命令で廃止したからです。以後100年間、琉球王国は世界で唯一の軍隊のない国として発展しました。

「イチャリバチョーデー」とは、このような歴史の歩みの中で生まれた沖縄のポリシーだと思います。そして今、沖縄を訪れるたびに私を暖かく迎えてくれた人々の心には「イチャリバチョーデー」のポリシーがしっかりと根付いていました。