経済リポート 1998年3月

電化住宅建築作品コンテストで入選
「からだにやさしい家」で評価
山栄建設 家中を均一な温度に

 高気密・高断熱使用で、太陽光発電などの電化住宅を展開している
山栄=さんえい=建設(株)(府中市本山町530−114 山本敏史社長 
資本金1500万円 рO847−41−5166)が府中市内に建設した住宅が
、中国電力主催の「電化住宅コンテスト」で入選した。

 コンテストのテーマは「人・環境・未来にやさしい電化住宅」
同社の住宅は、家中を均一な温度に保つ空調システムを導入した省
エネ電化住宅「FB工法」を実現、高齢者に対し「からだにやさしい家」
を提供した点が高く評価された。

 「FB工法」はホクシンハウス(長野県上水内群)が開発。建物の外側
を「SCフォーム」という熱や湿気に強い断熱材で包み、床下や壁の中
まで室内と同じ温、湿度の環境に保つのが特徴。

このため、夏は小型のクーラー、冬はストーブや深夜電力を利用した
暖房機1台ですごせる上、天井裏に設置した全熱交換型換気扇で
新鮮な空気を四季に応じた温度にして室内に送り込むため、健康にも
良いという。

 また、最近は太陽光発電装置を設置した住宅の受注も増加している
という。

 山栄建設は、平成7年にこれらの工法を導入、現在まで20棟の実績
がある。9年には省エネ電化住宅を見学、体験できる「アクセスプラザ」
(福山市御幸町1144−3рO849−55−7700)をオープンした。

 山本敏史社長は「住宅業界は高齢者に優しい家を〜、ということで
段差を少なくするバリアフリー住宅が一般化しているが、当社はこれを
一歩進め、「温度のバリアフリー」を目指している。当社のシステムは
家中を均一の温度に保つため、冬に高齢者が室内と温度が低い廊下
や、浴室の脱衣所で血管障害などで倒れるケースを大幅に減少させ
ている」と話している。



 
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