工務店の技あり施工 B 山栄建設

結露で悩まされない家づくり

//////////////////////////////////////////////////

冬は窓ガラスなどが結露する。結露の発生は今日の建物では当たり前と思っている
方も多いことだろう。しかし、工法によって結露の発生を抑えることができるという。

「結露は空気に含まれる水蒸気が冷やされて、気体から液体になる凝結のことです。
空気の温度によって空気が含むことのできる水蒸気の量が変わります」と話すのは
山栄建設の一級建築士・下垣内美幸さん。

例えば、イメージとして、同じ体積の空気中に同量のコップが、30℃では6つ、20℃
では4つ、10℃では2つ、0℃では1つあるとする。これが空気が含むことができる
水蒸気の量の限界である。

つまり。温度20℃で湿度50%のときは、4つあるコップのうち2つに水蒸気がいっぱ
い入った状態といえる。しかし、温度が10℃に冷えるとコップが2つしかないので、
湿度100%の飽和状態になる。この温度を露点温度という。そして、10℃以下にな
ると水蒸気はコップから溢れる。この溢れたものが結露である。

「結露は室内の空気が、その露点温度以下のものに触れるから発生するのです。
それを防ぐには家の中すべてを露点温度以下にしないように工夫することが必要な
のです」(同)

窓ガラスや玄関ドア、北側の押入れの中、暖房していない部屋の壁などに結露が
発生する原因は、その物体が露点温度以下になっていたからなのだ。

「温度が20℃、湿度60%の空気の露点温度は12℃です。この場合、12℃以下
の場所や物を作らない工夫が山栄建設のこだわりなのです」と下垣内さん。家の
中の温度を24時間20℃に保っておけば結露の発生は防げるというわけだ。

従来は、室内の暖房機で居住空間を、人が居る時間だけ暖房していた。しかし、
これでは暖房していない場所の温度が露点以下になると結露してしまう。就寝
するときに暖房を切る場合も同様で、窓などの温度が露点以下になると結露は
発生する。

「当社のFB工法は、結露の発生しにくい独自の暖房方法です。家じゅうの温度の
ムラをなくすため床下に暖房機を設置して暖まった空気を壁の中や天井裏を通し
て6面から24時間暖めます。吹抜けや階段があっても温度差はほとんどありませ
ん」と下垣内さんは自信を見せる。

山栄建設の独自の暖房方法は結露の発生を抑えるだけでなく、家中の床すべて
が暖かいので真冬でも裸足で生活できるという。また、部屋の移動時にも急激な
温度変化がないため血圧も安定するのでお年寄りから小さな子供まで、住まわれ
るすべての人に好評を博している。


もどる