工務店の技あり施工N
山栄建設

高断熱高気密住宅の実際(5)


山栄建設の一級建築士、下垣内美幸さんに、住宅で使われる
断熱材について伺った。


■材料によって断熱性能にはどのくらいの差がありますか


図のように同じ厚みの建料でも性能にはずいぶんと
差がでます。

良い建物は良い材料を使わずには得られません。
特に断熱材は過酷な要求条件を満たす上からも適材
を適所にそして適切な施工が必要です。
 
■断熱材の種類にはどんなモノがありますか
 
代表的なモノだけをご紹介します。
一般的に知られているのは、グラスウール、ウレタ
ンフォーム、ポリスチレンフォームなどがあります。
 
一般住宅で最も多く使用されているのが、グラス
ウールです。
不規則に集められたガラス繊維間に動きにくい空気
があるので、軽く、吸音性もあり熱に強く、なによ
り安価です。
ただ、断熱材の詰め込み方により断熱性能が左右さ
れるのと湿気に非常に弱いのが難点です。
 
次に ウレタンフォームですが、断熱性が良く自己
接着性が良く湿気に強いのですが熱に弱く、爆発的
に焼却し、有毒なシアンガスが発生します。
あらかじめ工場で製造した成形品と断熱施工現場で
施工対象面に、直接吹き付ける現場発泡品の形態で
実用されています。
 
良い建物にするためには「ポリスチレンフォーム」
をお勧めします。
硬質、非吸水・非吸湿性、熱伝導率の小さい板状品
で取り扱いやすいのが特徴です。
微小火源があれば燃焼が継続しますが、火源が取り
除かれた場合、それ自体では燃焼は継続しませんし
有毒なガスも発生しません。

熱伝導率で比較すると、ポリスチレン保温版、硬質
ウレタンフォーム等はグラスウールに比べ約2倍の
断熱性能があります。

山栄建設の家FB工法では、燃焼時も安全なポリスチ
レン製保温板FBフォーム(ポリスチレンフォーム保
温版B類3種)を2枚、重ね合わせて使用しています。 
 
■断熱について最後に
 
家全体を高性能な断熱材ですき間無く包んでも、開
口部に注意しなくてはいけません。
アルミなどの金属サッシや単板ガラスでは熱ロスが
大きくなります。
主な開口部である窓は、断熱性の高い複合ガラス
(ペアガラス)+プラスチック製サッシの組み合わ
せで、約3倍の断熱性を得ることが出来ます。
玄関などの出入り口には、高気密・高断熱性のドア
を使用し、熱の損失を最小限に抑えることが必要で
す。(山栄建設 下垣内さん)
 
 
 
熱にも湿気にも強く安全な断熱材を使い、外断熱で
途切れることなく包み、開口部である窓やドアも断
熱性を高めることで省エネルギー・省資源化さらに
快適な温熱環境を実現する。
これこそ工務店の技あり施工であろう。
 

山栄建設 山本敏史
福山市御幸町1144−3
電話084−955−7700
FAX084−955−8705

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