SANTANA

▲SANTANA
ウッドストックで全米デビューを果たし、話題の渦中発表されたファーストアルバム。 この時点ではあの、耳に残るカルロス独特のギターサウンドはまだ確立されておらず、むしろキーボードアルバムのイメージが強い。少しこもった音質ながら野性的で荒削りなサウンドは今聴いても驚くほど熱く激しい。サンタナサウンドの原点であり、グレッグのキーボードプレイがもっとも堪能できる作品。(1969)
▲SANTANA/ABRAXAS
初期のサンタナを最もポピュラーに押し上げた、Black Masic Woman、Oye Como Va 収録。静と動が見事にバランスされた構成は広く受け入れられ、ラテンロックの代名詞とともにロック界を席巻した。また、このアルバムから私たちのよく知るカルロスのギターサウンドが登場する。サウンド的にはこのアルバムがサンタナのイメージを確かなものにしたと思っていいのではないだろうか。個人的にはBlack Masic Womanのボーカルはグレッグでなくてはならないと断言していい。また、Mothe`s Daughter,Hope You`re Feeling Betterなどグレッグのボーカルをフューチャーしたロック色の強いサウンドも光っていた。(1970)
▲SANTANA III
サンタナ・サード・アルバムにして、最もパワフルなサンタナサウンドがここにある。前二作もカルロスとグレッグの見事なコンビネーションが素晴らしかったが、このアルバムでは、ニール・ショーンも加わり、リズムの洪水の中、サウンドが壁のように押し寄せてくる、正にサンタナサウンドの集大成。このアルバムを聴かずして真のサンタナは語れない。実際数あるサンタナのアルバムのなかでこれほど激しく感性を突き動かしたアルバムはない。バンド自体が最も充実していた時期であった事は紛れもないが、同時に終焉に向かって走っていた事も事実であろう。その刹那的な状況が生み出す緊張感なのだろうか、聴くほどに新たな感動が沸き上って来る。(1971)
▲SANTANA/CARAVANSERAI
もともとサンタナはロック、アフロ、ラテンを融合させたサウンドで、誕生の時からロックフィールドだけで語ることは出来ない資質を持っていたが、ついにカルロスは次のステップへと踏み出した。それがこのCARAVANSERAIなのである。サウンドは当時のロックの枠では計る事など出来ないほどのスケール感を持ち、切れ目無く構成された演奏は圧巻の一言。前半のハイライトはなんと言ってもSong of Wind...透明感溢れるニールのギターが素晴らしく、これを聴くために何度となくレコードをターンテーブルに乗せたものだ。しかし、サウンドの完成度とは裏腹に、ロック色を求めるグレッグ、ニールたちはバンドを去ることになる。悲しー(1972)